栗ッピング

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イタリア館 <大阪関西万博> 行列4時間でも大感動!全てのパビリオンでぶっちぎりで最高だった

万博三日目。平日なのであわよくばそれほど並ばないだろうと、午前中に入場して、真っ先にイタリア館へ向かう。エントランスの奥には、ローマのコロッセオのイメージ。

すでにすごい行列で、プレートには、「2時間以上待ち」の表記。それでも、土曜日は、「もう並ぶこともできません」だったので、並ばせてくれるなら、待つよーとのことで並んだ。並んでいたら、隣の列の前の会社の同僚がいてびっくり。こんなことある?東京でもそう会わないのに。(笑)

暑かったけど、列はずっと大屋根リングの下だったので、助かった。大屋根リング、本当にこれがあって良かった。結局、入館できたのは4時間後。


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入館してまずはプレショーで映像を。これから目にする展示のエッセンスが表現されていて見応えある。映像が終わるとスクリーンが扉になっていて、それが開くとその向こうの中心にファルネーゼ・アトラスが鎮座している。この演出だけで、もう鳥肌もの。

いやあ、こんなすごいものを持ってきてくれて、ありがとう。他のパビリオンが映像中心なので、こうした圧倒的な実物があるのは、まさに万博ならでは。

紀元2世紀の彫像が目の前にある、細かいところまで肉眼で鑑賞できるのは本当に嬉しい。高さ2メートル、重さ2トンの大理石の彫像。マントをまとい、膝を曲げ体を屈めながら、両手で天球を支えるアトラスを描写している。

天空を背負う苦しみの表情が間近で見られる。

2026年、ミラノ・コルチナで開催される冬季オリンピックの聖火トーチも展示されていた。

 

ミケランジェロの復活したキリストの像は、会期途中に追加展示された。こんなこともあるのね。イタリア館には、州の展示のコーナーがあって、期間毎に展示内容が変わり、そこにまたすごい展示が来たりして、常に変化し続けるパビリオンになっている。

ファルネーゼ・アトラス以外に、それもミケランジェロの彫像が一度に見られるなんて、至福の空間だ。

 

ティントレットの「伊東 祐益 マンショ」の肖像画も展示されていた。伊東マンショは、日本初の外交使節団「天正遣欧使節」を率いた若き貴族。まさに日本とイタリアの架け橋の象徴。遥か昔からの繋がりをイメージさせる心憎い演出だ。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティックコード」の展示もその緻密な図と文字がすごかったなあ。混雑しているのでゆっくり見られなかったのが残念だったけど。

 

個人的なクライマックスは、大好きなカラヴァッジョの絵画に再会できたこと。この「キリストの埋葬」は、1989年に上野の西洋美術館での展示で、2008年にヴァチカン美術館で鑑賞しており、今回久しぶりの再会だ。見る度に心に迫ってくる圧倒的な迫力、表情そして表現力に魅了される。(この絵は、2021年の展覧会で来日の予定であったが、コロナ禍で中止されていたという経緯もあった。)

 

入館までに4時間かかったけど、そんな疲れはあっという間に吹き飛んだ。1000年、何百年も前の人間と対話できるような展示が圧巻だった。

屋上には、庭園もあり、カフェもあったけど、EATALYだったので、東京にもあるしということで寄らずに出てきた。

 

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