旅館花屋 <別所温泉> 温泉露天風呂付特別室72番のお部屋、大正ロマンあふれる贅沢な風情

今回宿泊した部屋は、温泉露天風呂付特別室 72番のお部屋。こちらの旅館では、玄関で履き物を預け、館内はスリッパで移動する。古い建物なので館内には階段あり、また広い敷地なので長い廊下を抜けて辿り着く。部屋は、ちょっと高台にあり、旅館の他の建物を見下ろすことができる。

扉は、鍵付きだが、鍵は開けるだけで、閉めるには内側のボタンを押して扉を閉める方式。部屋の入り口にも掛け軸と置物があり、とても素敵。この入り口部分は、暖房されていないので、とても寒い。

 

玄関入ってすぐが食事室。ここからは暖房がものすごくきいていて暖かい。
夕食、朝食ともにこちらの食事室でいただく。部屋でいただけるのすごく旅館らしくていいし、また椅子に座っての食事は、長時間であってもとても楽なのでありがたい。照明やステンドグラス、テーブル、絨毯の洋の中に、木目や障子の和のテイストの和洋折衷がなんとも大正・昭和初期の雰囲気でなんとも言えない風情だ。

スズランの花を模したような天井の照明がとても美しい。

 

主室には、炬燵があった。床の間もあり、昔の家の実家に帰ったかのよう。わかりにくいけど、向こう側の座椅子の後ろにテレビがある。

主室から見た食事室。

 

こちらの照明も味わい深い。

 

仲居さんがお茶を淹れてくれ、「どうぞ」とすすめてくれたのは、みすゞ飴。なんと、みすゞ飴を製造販売している飯島商店と旅館花屋は、姉妹会社。館内の売店にもみすゞ飴、たくさん売っていた。

 

部屋も細部までこだわりがあって、当時の大工さんの心意気を感じる。

 

部屋の電話は、黒電話。フロントへの連絡もこちら。久しぶりにダイヤル回した!

 

主室の隣の小部屋。高台にあるので、旅館の一部が見渡せる。(旅館の敷地はとても広いので全体は見渡せない。)

 

寝室。こちらにもテレビがある。食事の後、布団を敷いてもらえる。

 

部屋には、もちろん浴衣があったけど、なんと丹前は、上田紬っ!
結城、大島と並んぶ三大紬の一つとされている。ただ、結城と大島が巨大かつ有名すぎて、ちょっと陰に隠れた印象は否めないが、上田をもともと養蚕と絹織物で栄えた街、着心地もとっても良かったので、もっと名前が知れ渡ってもいいなと思った。

 

洗面所。寒い。小型の暖房機があるので、それで温めるが、トイレの中は暖房なしで寒すぎる。

トイレの窓。父親の実家の戦前に建てられた家は、このネジ式の鍵だった。この窓の密閉率はかなり低く、またこのガラスから冷気が直に伝わってきて、トイレ内を暖かくするのは不可能だった。まあ、昔の家に泊まったという風情ととらえた。

 

部屋の露天風呂。内風呂はなく、露天風呂のみ。塀に囲まれているのと屋根があるので露天感は、それほどないが、庭や空を眺めながら温泉の湯に浸かれるのは、やはり家ではできない贅沢だ。

ステンドグラスがいいねえ。

 

部屋を含め、館内にはフリーWiFiがある。冷蔵庫にミネラルウォーター。ネスプレッソマシーンもある。

 

時代を経た建物にしか出すことができない味わい深い空間に宿泊できる。

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