建長寺 <鎌倉> 圧倒的風格の中に吹き渡る清風

久しぶりの建長寺。紫陽花を愛でに人でごった返していた近隣の明月院の喧騒が嘘のような静けさ。ただ、隣の鎌倉学園でなにかイベントをしていて、時折生徒の歓声が響いていたが。それでも鶯の声、吹き渡る風に揺れる木々の涼しげな緑に癒される。

 

京都や奈良と比べると鎌倉のお寺は、かなり小規模だけど、ここ建長寺は、さすが鎌倉五山の筆頭第一位の威風堂々とした風格が圧巻である。

安永4年(1775年)に建てられた三門は、関東大震災で倒壊を免れた。桜の時期のその景観の美しさは、あまりに有名だ。

仏殿は、芝の増上寺にあった徳川秀忠夫人崇源院の霊屋を建て替えに際し、譲渡されたもので、正保4年(1647年)に建長寺に移築されたもの。増上寺の伽藍は、戦時中に多くが被災し、当時の姿を伝える貴重な遺構でもあるね。

 

法堂。とにかく建長寺は、建物が大きいね。

 

綺麗に修復された唐門が絢爛豪華だ。

 

夢窓疎石の作と伝わる方丈の庭。鎌倉には、他に瑞泉寺の庭園もそうだね。庭をただぼうっと愛でるのも心が落ち着くなあ。

 

建長寺

鎌倉幕府第5代執権・北条時頼により創建された禅宗寺院で、建長5年(1253年)に落慶供養が営まれている。臨済宗の寺院の寺格である鎌倉五山の第一位。開山された大覚禅師が好んだ言葉「福山は揮(すべ)て松関を掩(と)じず 無限の清風来たりて未だ已(や)まず」。あらゆる者に門戸を開き、来るものは拒まず 去るものは追わず、とのこと。

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時代を経た建築や空間の中に入ると、古の人々と会話ができるようなそんな気がする。