東大寺の法華堂と並び、日本で一番好きな場所。天平の甍に代表される伽藍に囲まれると、1000年の時を軽く超えるかのようだ。 凛とした不思議な空間につつまれ、心が洗われる。奈良という土地の持つ強烈なパワーをここに来る度に感じる。
8世紀後半の創建時の姿を残す金堂は、もちろん国宝。
金堂の内部に安置されているのは、盧舎那仏坐像、薬師如来立像、千手観音菩薩立像、四天王立像、梵天・帝釈天立像でその全てが8世紀の彫像で国宝。圧倒的な表現力と存在感は、その時代の仏師と会話しているかのようだ。
斜めに聳える松とのアングルもまた良い。
こちらも国宝の講堂。平城宮の東朝集殿を移築・改造したものらしく、平城宮の往時の姿を想像するのも一興だ。
横からみた講堂。
鼓楼。二階建ての美しい建物。国宝で鎌倉時代の建造物。
鼓楼の隣には、重要建造物の礼堂。鎌倉時代の建物。
境内は、どこを切り取っても時空を越える。
美しい築地塀の奥に鑑真和上の墓所があり、静かで厳かな空間が広がっている。
苔むした庭園と聳え立つ高い木々が神秘的だ。
鑑真和上の墓所である開山御廟。
戒壇。僧となるための授戒が行われる場所。創建時に築かれたとされているが、災により建物は失われ、現在は3段の石壇のみが残り、その上に昭和53年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が築かれた。石壇は、鎌倉時代の再建時のもの。ここは異国情緒が漂う。
入り口の南大門は、昭和35年の再建。新しい!でもなんか天平時代の再現度合いがすごい。
もう本当に去り難くて、何度も何度も振り返ってしまう。