哀れなるものたち <TOHOシネマズ日比谷> 音響の良いスクリーンで観るべし

ヨルゴス・ランティモス監督の最新作。主演のエマ・ストーンは、製作も兼ねている。TOP女優がここまでやるのという体当たり演技。

ランティモス監督の「ロブスター」や「聖なる鹿殺し」のロケーション撮影の作品が好きだったけど、今回は舞台が19世紀ともあって、CGとセットがメイン。

映像はファスビンダー風で、台詞回しや展開はフェリーニのようで、新しさより懐かしさを感じた。

ドルビーAtmos対応のスクリーンで上映だったので、なんでだろう思っていたが、常に不思議なBGMが流れ、また音響効果が細部まで拘っていて独特の世界に導かれる。

魚眼レンズ風、モノクロとカラーの効果的な使用など眩い映像表現もさることながら、音響がものすごくて、これは聴く映画だと感じた。

無垢なる視線から見た世界、そこに反目しながらも、徐々に性と残虐の自我に目覚めていく様は、見応えがある。

 

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