れすとらん はと屋 <銀座> ここは銀座か新橋か、昭和な空間で安くて美味い

中央区か港区かでいまだに揺れている区の境の川を埋め立てた商業施設の地下にある洋食屋さん。銀座ナインと掲げている施設なので、店に入っているテナントは、世界の「銀座」と言いたいのだろう。ちなみに同じ理由で中央区千代田区で争っているところもINZと称しているので、銀座と言いたいのだね。ちなみにGINZAの中心だからINZなのだそうだけど、そこはどう見ても銀座の端っこだよ。INZは、昔は、「有楽町フードセンター」と言っていた。そしてもう一つのGINZA5も昔は、「数寄屋橋ショッピングセンター」だったよね。三愛の「西銀座デパート」は昔から同じ名前だったかな?丸の内線が当時「西銀座駅」だったからね。まあ、みんな「銀座」を名乗りたいのよね。自分の店が銀座にあるって言えば、そりゃなんか特別感あるわ。

前置きが長くなったけど、銀座ナイン地下にある「れすとらん はと屋」は、1962年創業。銀座というより、新橋駅前ビルの地下のような風情だが、時が止まったような昭和の残る味わい深い佇まいだ。

二代目店主がワンオペで、調理、注文取り、精算、洗い物と一手に引き受けてやっているので、ほぼ愛想の良い接客はない。それでも常連客や飛び込み客で席はいっぱい。

驚きなのは値段。ここは銀座だと看板を掲げているのに、ほぼ全てのメニューが1000円だ。価格は新橋の駅前。そして、美味しい。これは料理の腕もいいのだろうけど、良い食材を使っているというのが分かる。付け合わせのスパゲッティまで美味しい。これは、満足度が高いね。

ただちょっと店主が何もかもに一所懸命で集中していて、接客という概念は無さげで、お店の雰囲気はちょっと重いなあ。店内に電子マネー利用可の張り紙あるけど、この空間で「電子マネー」と言ったら嫌がられそう(多分大丈夫だと思うけど)で、そして他の客が全員現金払いだったので、現金で支払った。確かにこの価格で良い素材を使っていて、この辺りの地価を考えると電子マネー決済で手数料を持っていかれるの気の毒になっちゃうわ。

 

メニューもたくさん。本当は、ポークソテーが食べたかったんだけど、もう終わっていて、ハンバーグにした。でもハンバーグすごく美味しかった。僕の次に入ってきた客は、いらっしゃいとも言われず、席にどうぞとも言われず、立っていたら、「今日は、もうご飯無くなった」と言われ帰って行った。(笑)でもなんかそんなことを許せてしまう不思議なお店だ。いやあ、ワンオペ大変だよねえ。

tabelog.com