本城直季 (un)real utopia 東京都写真美術館

 本城直季の展覧会を観に恵比寿の東京都写真美術館へ。開館とほぼ同時に入ったので、人も少なくゆったりと鑑賞できた。贅沢な空間を満喫。展覧会は、全作品撮影可能。(フラッシュ撮影は禁止)

 

初めて本城直季の作品を観たのは、これ。写真集「Small Planet」の表紙だった。2006年、てっきりミニチュア模型を写真に撮ったものだと勘違いして、実はピントのフォーカスを中心に置き周りをぼかすことで広大な景色を箱庭のようにしたものだった。彼の写真が人気になってから、デジカメやアプリでこうした写真が撮れるような機能が流行ったけど、やはり大判カメラのアオリを利用して俯瞰させた構図はさすがプロフェッショナルだなあ。

現実の世界を小さな箱庭のように見下ろすのは、神になったような気分になり、そしてそこに映る世界や人間の営みが愛おしく思えるようになる。

 

展示方法も趣向を凝らしていて楽しめた。こちらは華やかなステージを小さく閉じ込めたもの。

 

灯りの消えた夜の街の向こうには、東北の3.11の震災を写した作品群。人間が作り出した人工物の世界と、それを破壊した自然との対比に人間の無力さを感じたりした。

 

アフリカの大自然

 

オアフ島。箱庭的な世界とそれを拡大した世界。拡大してもまだミニチュア的。

旅に出たくなるね。