昨年4月29日に開催予定だった「ディズニー・ファタンジア・コンサート」がコロナで延期され本日に。ディズニーの映画「ファンタジア」がディズニー作品で一番好きなので、すごく楽しみにしていた。
来場してプログラムを見て初めて気づいたのだけど、このコンサート、「ファンタジア」全編を生オーケスとで演奏するのかと思いきや、1940年制作の「ファンタジア」と2000年制作の「ファンタジア2000」からの抜粋されたものだった。「ファンタジア2000」からの選曲の方が多かった。
それぞれ82年前と22年前の作品。映像からオリジナルの音楽を消し、栗田博文指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の生演奏を聴くという趣向。簡単そうに思えて、もともと録音された音源に合わせて作られた映像と同期を取らねばならず、指揮者なりのオリジナルな解釈や表現を出せないのでとっても難しいとのこと。「ファンタジア」と「ファンタジア2000」で指揮者もオーケストラも違い、この二作品間でも60年の開き、さらに現在まで20年が経っていて、演奏表現やテンポも変わっているので本当に大変と、ナビゲーター役で今回一曲ピアノ演奏も参加された清塚信也さんが面白おかしく解説してくれた。テレビ出演も多く、お話もとっても面白かった。
プログラムは、下記の通り。
1部
ベートーヴェン 「交響曲第6番」(第3~5楽章)(ファンタジア)
デュカス 「魔法使いの弟子」(ファンタジア)
ストラヴィンスキー「火の鳥」(1919年版)(ファンタジア2000)
<休憩>
2部
ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」(ピアノ:清塚信也)(ファンタジア2000)
レスピーギ「ローマの松」(ファンタジア2000)
エルガー「威風堂々」(ファンタジア2000)
やっぱり、「ファンタジア」のアニメーションがすごいよねえ。80年以上も前だなんて信じられない。今もその表現に圧倒される。きちんと起承転結がある「交響曲第6番」と「魔法使いの弟子」は、見入ってしまう。雪の妖精がスケートをしながら湖を氷にしていく「くるみ割り人形組曲」の「花のワルツ」の場面も好きだなあ。ベートーヴェン「交響曲第6番」は、久しぶりに生オーケストラで聴いたけど、やっぱり心打たれるなあ。本当に素晴らしい曲。「魔法使いの弟子」のミッキーマウスは、本当に魅力的。実在しているかのような人間っぽさ。
清塚信也さんが加わった「ラプソディー・イン・ブルー」も良かった。さすがのピアノ演奏に魅了された。
アンコールは、清塚さんも入っての「Bumble Boogie」。「ファンタジア」ではないが、ディズニーの音楽短編シリーズの一つ。
なんといっても久しぶりのオーケストラのコンサートには、心が浄化された。耳馴染みの名曲ばかりで飽きずに楽しめた。
ファンタジア、全編観たくなっちゃった。丸の内ピカデリーのドルビーシアターで爆音上映しないかなあ?