運ばれてくる料理の一皿一皿の美しさ、プレゼンテーション、そして想像を超えてくる食材やソースの組み合わせに驚きと感動を覚えた。
フォアグラに奈良漬とレーズン、鰹にハイビスカスと紫蘇、花ズッキーニに包まれたホタテに煎り酒、蒸した平目にカラスミとキャビアにマコモ茸、皮がカリッとして身は柔らかくてジューシーな京都の鴨にネギとモリーユ茸のソースの二重奏、薔薇が花に口の中にいっぱいに香るデザートまで、どれも工夫が凝らされていて久々に唸らされたねえ。
そして、この店のスペシャリテで店名になっている「エール」は、グラスの中に小さな食の世界が閉じ込められたもはや芸術作品。生ハムやサーモンにメロンなどのフルーツのハーモニー、グラスの上に載ったアイスクリームのソースを混ぜて食べるのだ。アイスクリームを載せた蓋がわりのクラッカーの下からは花が逆さまに生えている。何層にもなった食材とソースを混ぜて食べる毎に変わる味にも本当にびっくりした。大満足!